睡眠時無呼吸症候群を治療する手術「UPPP」の概要と注意点

閉塞型の睡眠時無呼吸症候群は、CPAPスリープスプリントなどを使って治療していくことが多いですが、外科手術によって治療する場合もあります。

ここでは、睡眠時無呼吸症候群の手術として一番メジャーな「UPPP」という手術についてご紹介します。

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UPPP:口蓋垂軟口蓋咽頭形成術とは?(こうがいすい なんこうがい いんとうけいせいじゅつ)

UPPPは、気道をふさいでいる物理的な要因を取りのぞく手術です。具体的に何を取りのぞくのかというと、それは次の3つです。

  • 軟口蓋(なんこうがい)
  • 口蓋垂(こうがいすい)
  • 口蓋扁桃(こうがいへんとう)

● UPPPで切除する部位

これらを切除することによって気道が広くなり、その結果眠っているあいだの無呼吸が軽減されます。

この手術は単純いびき症の治療でも選択されることがあります。いびきの治療にしろ無呼吸の治療にしろ、基本的な手術内容は変わりませんが、切除範囲は無呼吸のほうが広くなることがほとんどです。

切除する範囲は無呼吸の重症度によっても変わります。事前に医師の説明をしっかり聞いて、納得したうえで手術を受けるようにしましょう。

UPPPの費用や注意点など

1.手術費用はかなり高額

病院によって変わりますが、手術の費用は10~15万が目安です。
個室に入院する場合は、総額で25万くらいかかるかもしれません。

2.入院が必要

全身麻酔をするため入院が必要です。入院期間は、ほとんどの場合で1週間程度です(長くても2週間)。
ちなみに、入院はしなくてはいけませんが、ずっとベッドの上で過ごす必要はありません。手術の翌日から、普通に起きあがって過ごすことが可能です。

3.後遺症はゼロではない

「液体を飲んだときに鼻の方へ逆流しやすくなる」というのが一番現れやすい後遺症です。この症状は、手術から2週間ほどたてば自然とおさまります。しかし、まれにずっと症状が残ることもあるようです。

また、声が変わってしまう可能性もあります。どういう風に変わるのかは、完全に場合によります。手術前に比べて明瞭な声になることもありますし、くぐもった声になる可能性もあります。
(ただし、周囲の人がはっきり分かるほど変化するわけではありません)

ちなみに、UPPPと似ている手術に「LAUP」というものがあります。この手術は、レーザーによって口蓋垂と軟口蓋を焼き切るというものです。いびきを軽減する効果は高いと言われていますが、その反面、睡眠時無呼吸症候群を改善する効果があるかどうかは、はっきりと分かっていません。

手術しても睡眠時無呼吸症候群が完治するとは限らない!!

手術をすれば絶対に睡眠時無呼吸症候群が治るのか?といえば、そうとは言い切れません。

無呼吸の原因(気道がふさがる原因)が、のどの奥にもあると、口蓋扁桃や口蓋垂を切除するだけでは充分な効果が得られない可能性があります。また、手術によって問題部位を切除しても、2~3年たつと切除した部分がもとに戻って、睡眠時の無呼吸が再発するという指摘もあります。

これを考えると、まずはCPAPスリープスプリントを使った治療をしてみて、「どうしても合わない」「効果がみられない」という場合に手術を選択するのが良いように思います。

ただし、例外はあります。それは子どもの睡眠時無呼吸症候群です。子どもの場合、咽頭扁桃(アデノイド)が肥大しているために無呼吸になる場合が一番多いです。これに関しては、手術で咽頭扁桃を取るのが最良の選択肢とされています。

注意

無呼吸の原因をしっかり検査しないまま手術に踏みきるのは絶対にやめましょう。「安易に手術を選択した場合、無呼吸が改善される可能性は5割前後に低下する」という報告も出されています。

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