日中に強烈な睡魔がやってくる『過眠症』の症状&種類とは?

過眠症は睡眠障害のひとつで、不眠症と対極に位置するものと考えられています。

過眠症と聞くと、夜の睡眠時間が長くなるというイメージを持つ方が多いと思います。しかし、その症状は夜ではなく日中に現れます。日中に異常なまでの眠気が発生するのです。
(睡眠不足のときに感じる眠気とは、レベルがまったく違うと言われます)

日中の活動時間帯に強い睡魔に襲われてしまうため、仕事中の作業ミスや運転事故につながる可能性が否定できません。このことから、不眠症よりも危険な睡眠障害と考えられています。

過眠症は主に3種類あり、それぞれ特徴や症状が違います。

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1.ナルコレプシー

日中眠くなる病気として有名なのがナルコレプシーです。昔は「居眠り病」と呼ばれていたこともありました(現在では蔑視につながると考えられるため、この言葉はあまり使われていません)。

ナルコレプシーにはさまざまな特徴がありますが、一番の特徴は「突然睡魔におそわれて、どんな状況でも眠ってしまうこと」です。ただし、一回の居眠りの時間は短くて、ほとんどの場合は10~20分程度です。

ナルコレプシーの有症率は1,000人に1人程度と言われています。また、発症年齢は10代であることが多く、発症のピークは14歳です。

次のような症状がひんぱんに現れるようなら、ナルコレプシーになっている可能性があります。

  • 1日に3~5回ほど居眠りをしてしまう
  • 居眠りの時間は10~20分程度と短い
  • 「笑う」「驚く」「怒る」などの感情の変化にともなって、身体の力が抜けることがある
  • 眠り始めのタイミングで幻覚を見ることが多い
  • 金縛りにあうことが多い

過眠症のなかでは、ナルコレプシーの研究は一番進んでいます。原因が完全に解明されているわけではありませんが、特定の遺伝子が関係していること、脳内物質のオレキシンが関係していること、などがこれまでの研究で明らかになっています。

2.特発性過眠症

ナルコレプシーと同じく、特発性過眠症も日中に強烈な眠気を感じる睡眠障害です。ただし、両者には大きな違いがあります。特発性過眠症の場合は、日中に長い時間(1~4時間)眠ってしまいます。ナルコレプシーの居眠りは10~20分で終わるので、これは明確な違いと言えます。

特発性過眠症はめずらしい睡眠障害なため、原因や治療法が確立できていないのが現状です。

3.反復性過眠症

反復性過眠症は、1日に16~18時間も眠るという睡眠障害です。ただし、長時間睡眠が毎日つづくわけではありません。数日間にわたって長時間睡眠が続いたあと、普通の睡眠時間に戻ります。そして、数か月たってから眠気が強くなる時期が再度やってきます。

反復性過眠症は非常にまれな病気です。先に述べた特発性過眠症よりも、さらに症例数が少ないとされています。原因も未解明な部分が多いですが、精神的ストレスや極端な睡眠不足などが危険因子と考えられています。

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もしかして過眠症かも?と思ったら……

日中に異常なまでの眠気を感じるようであれば、一度睡眠クリニックなどに足を運んでみることです。過眠症かどうか正確に判断するためには、終夜睡眠ポリグラフに代表される検査をする必要があるからです。

検査の結果、別の睡眠障害が見つかる可能性もあります。たとえば「睡眠時無呼吸症候群」や「周期性四肢運動障害」なども、日中の眠気をもたらす睡眠障害です。これらも、ポリグラフ検査によって発見することができます。

なお、過眠症の診断は医師にとっても簡単ではありません。とくに、特発性過眠症は単なる長時間睡眠(ロングスリーパー)との区別がつきにくいです。そのため、自分の睡眠状況をしっかりと話して、理解してもらうことが大切です。

参考:ロングスリーパーとは……

一般的な人よりも睡眠を多くとらないと、健康を保てなくなる人たちのことを指す。一日あたり9時間以上の睡眠時間を必要とする。全人口の5~10%を占めると言われている。

病院探し・医師探しについては『睡眠障害の病院と専門医を探すときに知っておきたいこと』も参考にしてみてください。

【追記】睡眠不足症候群について

もうひとつ過眠症に分類されている睡眠障害があります。それは「睡眠不足症候群」です。これは、その名のとおり睡眠が足りていないために発生する睡眠障害です。

先に述べたナルコレプシーなどと違って、薬物治療をする必要はありません。生活習慣を改善して睡眠時間をしっかり確保すれば、睡眠不足症候群の症状は落ち着いていきます。

ただし、睡眠時間を充分にとっても体調が良くならないなら、ほかの睡眠障害(たとえば睡眠時無呼吸症候群)にかかっている可能性や、そのほかの身体的な疾患が背後にひそんでいることも考えられます。

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