これだけは知っておきたい睡眠薬の基礎知識

睡眠薬にはたくさんの種類があり、効果が現れるまでの時間や持続時間などに違いがあります。また、睡眠障害の症状によっては「この薬は効くけどあの薬はダメ」というような相性も存在します。

基本的には医師の診断に従うことが前提ですが、睡眠薬を使う側も知識を身につけておくほうが賢明です。薬に対する不安も少なくなりますし、自分の使っている薬を信頼できるようにもなるからです。

このページでは、睡眠薬を使う前に知っておきたい基礎知識(睡眠薬の種類や副作用)をまとめましたので、参考にしてみて下さい。

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睡眠薬は作用時間で分類される

睡眠薬には、作用時間(効き目の持続時間)が短いものもあれば長いものもあります。

たとえば、マイスリーやハルシオンは持続時間が短い睡眠薬の代表です。体内で分解されるのが速いため、飲んでから3~4時間もたてば効き目がなくなります。それに対して、睡眠作用が9時間以上も続くドラールやダルメートなどの睡眠薬もあります。

こうした作用時間の違いから、睡眠薬は次の4つのタイプに分けられています。

・超短時間作用型…3~4時間で効果が消失する
・短時間作用型……5~6時間で効果が消失する
・中間作用型……7~8時間で効果が消失する
・長時間作用型……9~10時間で効果が消失する

次の図は、薬の作用がどのくらいの時間続くのかを示したイメージ図です。

短時間で効果がなくなる睡眠薬も、長時間効き目が持続する睡眠薬も、それぞれ長所と短所があります。

たとえば、超短時間作用型のものは、服用後30分以内に効果が現れます。そのため、なかなか寝付くことができない「入眠障害」には適しています。しかし、3~4時間後には効果がほとんど消失してしまうので、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」には向いていません。

また、長時間作用型の睡眠薬は、体内で分解される速度が遅いため睡眠作用が翌朝までしっかり残ります。そのため、朝早くに目が覚めてしまう「早朝覚醒」には効果を発揮します。ただし、薬の影響が日中にまで及んでしまい、しばしば過度の眠気を誘因します。

どのような不眠の症状があるのか?によって、使うべき睡眠薬が異なるということです。また、睡眠薬があまり効かない種類の不眠症もあります(熟眠障害)。

● 代表的な睡眠薬

分類 商品名 薬剤名 最高血中濃度到達時間 血中半減期
超短時間
作用型
マイスリー ゾルピデム 0.8時間 2.3時間
ハルシオン トリアゾラム 1.2時間 2.9時間
アモバン ゾピクロン 0.8時間 3.9時間
ルネスタ エスゾピクロン 1~1.5時間 5時間
ロゼレム ラメルテオン 0.75~0.88時間 1時間未満
短時間
作用型
デパス エチゾラム 3.3時間 6.3時間
リスミー リルマザホン 3時間 10.5時間
レンドルミン ブロチゾラム 1.5時間 7時間
エバミール
ロラメット
ロルメタゼパム 1~2時間 10時間
中間
作用型
サイレース
ロヒプノール
フルニトラゼパム 1~2時間 15時間
ベンザリン
ネルボン
ニトラゼパム 2時間 21~25時間
長時間
作用型
ドラール クアゼパム 3~4時間 37時間
ダルメート
ベノジール
フルラゼパム 1~8時間 65時間
ソメリン ハロキサゾラム 2~4時間 42時間~

なお、「どの不眠症にどの睡眠薬を使えばいいのか?」については、別ページ↓に詳細をまとめました。

主な副作用は5つある

睡眠薬の代表的な副作用は、次の5つです。

1.持ち越し効果

睡眠作用が翌日にも残ってしまい、日中の眠気やふらつき、頭痛、めまいなどの症状が出ること。作用時間の長い睡眠薬を服用したときによく見られる副作用です。また、高齢になると薬の代謝に時間がかかるようになり、持ち越し効果が起きやすくなります。

2.記憶障害

薬を飲んでから眠るまでの出来事や、夜中に目が覚めたときの出来事などを忘れてしまうこと。超短時間作用型の睡眠薬(ハルシオンなど)を使ったときに発生しやすいという調査結果があります。

3.筋弛緩作用

筋肉に力が入りにくくなること。起床後のふらつきや転倒の原因になります。作用時間の長い睡眠薬は明け方まで薬の作用が残りがちなので、筋弛緩によるふらつき・転倒には注意が必要です。

4.反跳性不眠

それまで使っていた睡眠薬を突然中止したときに起こる現象で、睡眠薬を服用しはじめた頃よりも強い不眠に襲われます。睡眠薬をやめられなくなる原因の一つです。作用時間が短い睡眠薬をやめたときほど起こりやすいです。

5.奇異反応

睡眠薬の服用によって不安や緊張が高まったり、攻撃的な行動をとったりすること。多量の睡眠薬を用いたときや、睡眠薬とアルコールを併用したときに発生します。

なお、睡眠薬とアルコールを一緒に摂ると、思いがけない副作用が出る危険性があります。たとえば、マイスリーの場合は夢遊病のような症状が発生することが知られています。

依存性はあるのか?

睡眠薬の安全性は年々高まっていますが、結局は薬なので副作用があります。そして、依存性もゼロではありません。

依存性に関しては昔の睡眠薬(バルビツール酸系)のイメージが引きずられている感もあります。最近の睡眠薬は、必ずしも依存症になるわけではありません。

しかし、不眠症状はおさまったのに依存のせいで睡眠薬をやめられず、長期服用している人はいます。

睡眠薬依存の詳細は、「睡眠薬を使うと依存になるのか?その詳細と薬がやめられない理由」で述べています。

なお、現在使われている睡眠薬には、依存性の強いものと弱いものがあります。

薬剤の種類を知って、自分に合う睡眠薬を見つけること!

作用時間の長短で睡眠薬を分類するほかに、薬剤の種類で分ける方法もあります。

現在、日本で主流になっているのはベンゾジアゼピン受容体作動薬です。この薬は、大きく分けると「ベンゾジアゼピン系」と「非ベンゾジアゼピン系」の2つがあります。

ベンゾジアゼピン系で有名な睡眠薬はハルシオンやリスミー、レンドルミンなどです。長年使われてきたため種類が豊富で、ジェネリックも多数あるので費用は安く済みます。しかし、先に述べたような副作用が起こりやすいのが欠点です。

それに対して、非ベンゾジアゼピン系は反跳性不眠が起こりにくく、筋弛緩作用も弱いという長所があります。最近ではこちらのほうがメインで使われているようです。代表的なのは、マイスリーやアモバン、ルネスタなどです。作用時間の短い薬がほとんどなので、入眠障害には適していますが、早朝覚醒には向きません。

また最近では、新しい作用メカニズムを持った睡眠薬も登場しています。たとえば、2010年にはロゼレム(一般名:ラメルテオン)が武田薬品から発売されています。睡眠ホルモン「メラトニン」と似たような働きをする薬で、体内時計の乱れによる睡眠障害に対して有効です。
(たとえば概日リズム睡眠障害

なお、ある人がぐっすり眠れる睡眠薬でも、他の人では眠気がまったく得られないことがあります。つまり睡眠薬には相性があるのですが、それは不眠の原因が人によって異なるからです。何か心配事があって眠れないという人もいれば、体内時計が故障ぎみで睡眠リズムが不安定、という人もいます。

大切なのは、不眠の原因にマッチした睡眠薬を選ぶことです。そのためにも、睡眠障害に詳しい医師の診察を受けるようにしましょう。

睡眠薬は睡眠障害を治療するわけではない

睡眠薬は、睡眠障害の原因を解決してくれるわけではありません。たとえば不安で眠れない夜にはハルシオンが効果を発揮しますが、それは不安感が根本的に解消されることとは違います。薬の服用をやめれば、以前からあった不安が襲ってきて眠れなくなります。

つまり、睡眠障害を治すためには、薬を使うだけでなく他の改善策にも取りくみましょう、ということです。

具体的に何をすればいいのかというと、それは睡眠障害の種類と症状によるので一概には言えません。ですので、まずは『不眠症だけじゃない!睡眠障害の種類とタイプ一覧』を参考にして、自分がどういった睡眠障害にかかっているのか見当をつけてみてください。

その上で、睡眠障害を専門的に診ている病院(睡眠障害クリニックなど)に行ってみましょう。

基本的には生活習慣の改善が必要になる場合が多いと思います。あくまでもひとつの指針ですが、次のような習慣をやめると、いい眠りが得られるようになるはずです。

● 睡眠に悪影響をおよぼす悪い習慣

  • 夜遅くにコンビニに行く
  • 寝る直前までPCやスマホを使う
  • カフェイン飲料を飲みすぎる
  • 寝酒をする
  • 夜遅くに食事をする
  • 夜遅くに激しい運動をする
  • 熱すぎるお風呂に入る
  • 寝る前に考え事をする
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