ドロドロ血液の原因は「眠っているあいだの酸素不足」かも!?

動脈硬化を引きおこすドロドロ血液。近年になって、その原因のひとつが「睡眠中の酸素不足」だと分かってきました。

寝ている間の酸素不足は、睡眠時無呼吸症候群という病気によって引きおこされる症状です。この病気はその名の通り、「眠っている最中に呼吸が止まってしまう」というものです。

スポンサーリンク

赤血球が増えるとドロドロ血液になる

睡眠時無呼吸のせいで息ができない状態が続くと、血液中の酸素濃度が下がりますが、これは結果的に赤血球を増やすことにつながります。

なぜ赤血球が増えるのかというと、体内の酸素不足をおぎなうためです。赤血球の中にあるヘモグロビンは酸素を運搬する役割があるので、赤血球を増やせば酸素を効率よく届けられるようになり、酸素不足を解消できるというわけです。

呼吸できないというマイナス分を、赤血球の働きを強めることによって埋め合わせるようなイメージです。

「酸素をたくさん運べるわけだから、赤血球が増えるのは良いことなんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。

しかし問題なのは「赤血球は粘性が高い」ということです。この粘り気のせいで、赤血球が増えすぎると血液がドロドロになってしまうのです。

ちなみに、酸素が薄い土地(山岳地帯など)に住んでいる人は、赤血球の量が多いことが判明しています。これは環境に適応した結果なので、自然なことです。しかし、平地に住んでいる人にとっては、赤血球が増えるのは自然なことではありません。

「身体に酸素を送り届ける」という重要な役割のある赤血球ですが、増えすぎるのも決して良くないのです。赤血球のせいで血液の流れがひんぱんに滞るようになれば、動脈硬化につながる危険もあります。

酸素濃度は高山に登ったときと同じ!?

血液中の酸素濃度は「血中酸素飽和度」という指標で表します。

正常値は95~100%ですが、睡眠時無呼吸の症状があると90%以下になることも珍しくありません。場合によっては一時的に50%くらいまで下がることもあります。これは、エベレストに代表される高山にのぼったときの血中酸素濃度と同レベルの低さです。

また、重度の睡眠時無呼吸症候群にかかっていると、一晩に100回以上の無呼吸が発生することがあります。これだけ無呼吸が起きれば、寝ているあいだに高山の頂上に何度も立つようなものです。

心臓や肺などの重要器官に疲労がたまりやすくなるため「たくさん寝たはずなのに疲れが残っている……」という状態におちいる可能性も出てきます。

睡眠時無呼吸を改善することも視野に入れよう

睡眠中の酸素不足が、血液ドロドロを引き起こしているとしたら……まずは睡眠時無呼吸を治療しないことにはどうしようもありません。治療方法は次の3つです。

どの方法がいいのかは場合によりますが、CPAPが第一選択になることが多いです(※ 中度~重度の睡眠時無呼吸症候群の場合)。

● CPAPのイメージ

睡眠時無呼吸症候群は高血圧を引きおこす原因にもなります。早期発見&早期治療を心がけたいところです。

睡眠時無呼吸症候群は単なるいびき症ではありませんので、耳鼻咽喉科に行くよりも、睡眠クリニックや大手病院の睡眠外来などを受診するのがベターです。
(専門的な検査も必要になるので)

【追記】コップ1杯の水で血液ドロドロを軽減しよう

眠っている間には、汗や呼吸にともなってコップ1杯以上の水分が身体から奪われます。そのため、朝起きたときは体内の水分が不足して、血液粘度が非常に高くなります。

心筋梗塞や脳梗塞など、血管がつまるために発生する病気は朝に起こりやすいです。これは、血液の粘度が朝に高まるからです。

こうした病気の発生リスクを少なくするためにも、朝起きたらコップ一杯の水を飲むようにしましょう。

寝る前に枕元に水を用意しておけば、朝起きたときにすぐに水を飲むことができます。ふたのついているタンブラーやステンレスボトルなどを使うと、こぼれてしまう心配もないので良いと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

「睡眠に関する豆知識」に関するページ一覧

ページの先頭へ