特発性過眠症ってどんな睡眠障害? その症状や原因、検査内容など

特発性過眠症は、日中に強烈な眠気が襲ってきて、長時間眠りこんでしまう睡眠障害です。

「日中に眠くなる病気」として一番有名なのはナルコレプシーですが、特発性過眠症とナルコレプシーにはさまざまな違いがあります。ここでは、その違いを交えながら、特発性過眠症について詳しく述べたいと思います。

ちなみに病名は、
× 突発性過眠症(とっぱつせい かみんしょう)
○ 特発性過眠症(とくはつせい かみんしょう)
です。

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どういう症状なのか?

まず覚えておきたいのは、特発性過眠症には2種類あるということです。夜間に長時間の睡眠をするタイプと、そうでないタイプです。国際的な睡眠障害分類では、次のように分けられています。

  • 主睡眠が10時間以上の特発性過眠症
  • 主睡眠が6時間~10時間までの特発性過眠症

過眠症という言葉のせいで「長時間眠ってしまう病気」と思ってしまいがちですが、実はそうではありません。主睡眠が一般的な長さだとしても特発性過眠症にかかっている場合もある、ということです。

特発性過眠症を決定づけるのは夜間睡眠の長さではなく、日中の睡眠です。日中に強い眠気を感じて、1~4時間という長い時間寝てしまうこと。これが特発性過眠症の症状です。

これは過眠症のひとつである「ナルコレプシー」とは決定的に違います。ナルコレプシーも日中に眠ってしまうという症状がありますが、その時間は10~20分程度です。また、いったん眠ればひとまずスッキリするというのがナルコレプシーの特徴です。

しかし、特発性過眠症の場合はそうはいきません。たとえ1時間以上眠ったとしてもスッキリせず、眠気もなかなか消えません。また、目が覚めたときに自分がどこにいるのか、今どういう状況なのか分からない、といったことを経験することもあります。

その他、特発性過眠症とナルコレプシーには次のような違いがあります。

特徴 特発性過眠症 ナルコレプシー
日中の睡眠時間 長時間にわたる(1~4時間) 短時間(10~20分)をくりかえす
日中の睡眠タイプ ノンレム睡眠が主体 レム睡眠が主体
夜間の睡眠 ぐっすり眠ることができる 眠りが浅く、ひんぱんに目を覚ます
感情の高ぶりにともなう脱力発作 なし 起こることが多い
寝入りばなの幻覚や金縛り なし 起こることが多い

「昼間眠くなるのは単純に睡眠不足なのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし特発性過眠症の場合、たとえ夜間に充分眠ったとしても、日中の眠気は少なくなりません。この点でロングスリーパーとも異なりますし、睡眠不足症候群とも違います。

原因と治療法について

残念ながら、特発性過眠症の原因は明らかになっていません。治療法も充分には研究されていないため、効果的な治療は難しいのが現状です。

研究が進んでいないのは、特発性過眠症がめずらしい睡眠障害だということも原因のひとつです。有症率は明らかになっていませんが、ナルコレプシーよりも低いのは確実です。

基本的には、薬による治療(といっても対症療法)が行われます。ナルコレプシーと同じく、モディオダール〈一般名:モダフィニル〉を第一選択とすることが多いようです。

以前はリタリン〈一般名:メチルフェニデート〉が使われることもありましたが、依存性の問題があるため現在ではあまり使用されなくなっています。

特発性過眠症を診断するための検査

「もしかして特発性過眠症かも……?」と思ったら、まずは睡眠専門の病院を受診してください。病院探しについては、【何科に行けばいい?】 睡眠障害の病院と専門医を探すときに知っておきたいことが参考になると思います。

必要に応じて「終夜睡眠ポリグラフ検査」「反復睡眠潜時検査」の2つを行うことになりますが、これによって特発性過眠症なのかナルコレプシーなのか、あるいは他の睡眠障害なのかが判別されます。検査の流れについては、ナルコレプシーを診断するために必要な検査とは?に詳しく記載しています。

なお、終夜睡眠ポリグラフ検査によって「睡眠時無呼吸症候群」が発覚することもあります。実は、これが昼間の眠気を引き起こしている可能性もゼロではありません。

つまり、「過眠症と思っていたけれどその背後に睡眠時無呼吸症候群が隠れていた」ということです。

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