どんな不眠症状が現れたときに、うつ病の可能性があるのか?

うつ病の方の8割以上に、不眠症状が現れます。本人が自覚しにくいうつ病にくらべて、不眠の症状は比較的認識しやすいと言えます。そのため「もしかしたらうつ病なのかも……」と思ったら、まずは自身の睡眠に何か変化が起きていないかチェックすると、うつの早期発見につながります。

うつ病と不眠の関係性を調べた研究によると、次のような結果が出ています[※1]

  • うつ病と不眠が同時に現れる 約30%
  • うつ病のあとに不眠が現れる 約30%
  • 不眠が先に現れる 約40%

このデータからも、不眠とうつ病には関連性があると見てとれます。

では、どういった不眠症状が現れたときに、うつ病の可能性が疑われるのでしょうか。このページでは、うつ病と一緒に現れやすい不眠の症状と、それに対する対策・改善方法などをご紹介します。

※1:睡眠不足がなくなる日 / 林田健一 P.81による]

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朝早く目が覚めるのは危険信号!

うつ病のときに現れる不眠の症状は、次の2つが大半を占めます。

とくに早朝覚醒は、うつと一緒に起こることが非常に多いと言われています。早朝覚醒とは、起きる予定の時刻よりも何時間も早く目が覚めて、再入眠できなくなる不眠症です。

「希望とする時刻よりも2時間以上早く目が覚める」
「目が覚めたあとに再び眠りにつくことができない」

という2つの症状が週2回以上あり、さらに1カ月以上続くなら、早朝覚醒になっている可能性が高いと言えます。

うつ病をともなう早朝覚醒の場合、朝早く目が覚めてもベッドから出る気力が出ないのが特徴です。ベッドの中で、次のようなことを考えながら時間を過ごすことも少なくありません。

  • 自分はダメな人間だ
  • 周りの人に迷惑ばかりかけている
  • 自分なんていない方がいい

早朝覚醒は、加齢の影響によって起こることもあります。加齢によるものの場合でも、再入眠できないのは同じです。しかし、ネガティブな感情に支配されることはありません。「ベッドで横になっているよりも、さっさと起きて散歩でもしてこよう」と思えるのが、加齢による早朝覚醒の特徴です。

補足

不眠ではなく、過眠がうつ病とセットになって現れる可能性もあります(※過眠=寝過ぎてしまう、朝起きられないなど)

とくに、冬季うつ病の場合は過眠になりやすいようです。

心療内科の前に、睡眠障害クリニックに行くのもアリ

「男性の10%・女性の20%は、一生に一度うつ病にかかる」と言われている時代です。うつ病は特別なものではありません。ひとりで抱え込まずに、病院に行くのがベストな選択です……が、初期のうつ病は、はっきりとした症状が見られないことも多いです。その場合、心療内科に行くのはどうしても気が引けるという方もいるはずです。

そこで、「うつかどうか分からないけど、不眠の症状だけははっきり出ている」ということであれば、心療内科の前に睡眠障害クリニックに足を運んでみるのもひとつの手です。

睡眠を専門に診ている医師なら、うつと不眠の関係は間違いなく知っています。ですので、先に睡眠障害クリニックの医師に診てもらって、そのあとで必要と判断されたら心療内科を受診する、という流れでも問題はありません。

「睡眠障害クリニック」「スリープクリニック」「睡眠外来」などの言葉で検索すると、睡眠を専門としている医療機関が見つかるはずです。

なお、不眠のほかに体重減少が見られるときは、うつ病になっている可能性が非常に高いです。うつ病というと「気分が沈んで憂うつ」「何をやっても面白くない」などの精神的な症状が注目されがちですが、目に見えて分かるうつ病のサインに体重減少がある、ということも覚えておきましょう。

不眠を改善するためのアプローチも大切!

仮にうつ病と診断されたとしたら、治療には抗うつ剤が用いられることがほとんどです。

ただし、抗うつ剤は不眠を解消する薬ではありません。そのため、うつ病が治ったとしても、不眠の症状は残ってしまうかもしれません。実際、うつ病単体を治療した場合、不眠も同時に改善されるのは全体の1/3程度というデータがあります[※1]

※1:睡眠の病気 / 内山真(監修)P.62 による]

そして、ここで重要なのは「不眠の症状をほうっておくと、うつ病が再発する確率が高くなる」という事実です。そのため、うつ病を治療するだけでは不充分で、不眠を改善するためのアプローチも別途必要になります。

基本的には睡眠薬を使うことが多いと思います。しかし、抗うつ剤の服用中に睡眠薬も併用するのは、身体に対する負担が少なくありません。

そこで、不眠に対しては生活習慣を見直すことも検討してみてください。たとえば、夜遅くにコンビニに出かける、カフェイン飲料を飲みすぎるなどの「睡眠をさまたげる習慣」があるなら、それを改善していけば、熟睡できるようになる可能性があります。

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