ナルコレプシー対策に使われる処方薬はどんな種類の薬?

ナルコレプシーの症状を軽減するためには、基本的には薬による対処が必要です。大きく分けると「日中の眠気をおさえる薬」と「情動脱力発作をおさえる薬」の2つを使用することになります。

では、具体的にはどのような薬が利用されているのでしょうか。現在の医療事情をふまえつつご紹介したいと思います。

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1.日中の眠気をおさえる薬

日中の眠気対策として使われるのは、覚醒作用のある薬です。専門的には「中枢神経刺激薬」と呼ばれている薬で、いくつか種類がありますが、現在よく使われているのはモディオダール〈一般名:モダフィニル〉です。

この薬は比較的新しい薬ですが、アメリカやドイツ、フランスなど世界30か国以上ですでに認可されています。ナルコレプシーの治療に使われるものとしては優先順位が一番高く、従来使われてきた薬に比べると副作用が少ないという特徴もあります。

ただし、専門の医療機関からナルコレプシーの確定診断をしてもらわないかぎり、処方されることはありません。

モダフィニルで眠気を抑えられない場合はベタナミン〈一般名:ペモリン〉も合わせて使用します。ベタナミンは副作用が強めで、とくに肝臓に大きな負担がかかるので継続服用する際は注意しなければいけません。

そのほか、昔はリタリン〈一般名:メチルフェニデート〉もナルコレプシーの処方薬としてよく使われていました。しかし、現在ではリタリンを処方することは少なくなっています。のどの渇きや体重の減少といった副作用が出やすいこともその理由のひとつですが、それよりも「依存性が非常に高いこと」が問題視されたためです。

また、これらの薬は取り扱いが難しいため、医師によって考え方はさまざまです。(たとえばベタナミンは絶対に処方しないなど)。そのため複数の医療機関を受診して、いろいろな意見を聞くのも大切になってくると思います。

注意

いずれの薬も、素人判断で薬を飲み始める(あるいは飲むのをやめる)のは危険です。かならず専門の医療機関の指示にもとづいて服用しましょう。

2.情動脱力発作をおさえる薬

情動脱力発作はナルコレプシーの方によく見られる症状ですが、これを抑えるために使われるのは三環系抗うつ剤です。

具体的には、

  • トフラニール〈一般名:塩酸イミプラミン〉
  • アナフラニール〈一般名:クロミプラミン塩酸塩〉

という2つの薬が、情動脱力発作を防ぐ効果が高いとされています。

これらの薬は主にうつ病に対して処方されるものですが、パニック障害にも有効な場合があります。そのため、ナルコレプシー・うつ・パニック障害には何か共通する原因があるのでは? という指摘も出されています。

なお、三環系抗うつ剤は日中の眠気対策に使えるわけではありません。そのため、先に述べたモディオダールなどの薬も合わせて使っていく必要があります。

生活習慣を規則正しくすることも対策のひとつ

ナルコレプシーの症状とうまく付き合うためには「起きる時間と寝る時間をできるだけ固定する」というのも大切です。夜の睡眠が規則正しくなると、日中眠くなる時間帯にも規則性が出てきます。これによって、たとえば眠くなりやすい時間帯には料理や車の運転を控える、といった対策がとりやすくなります。

また、不規則な生活を続けていると、せっかく薬を飲んだとしてもその効果が出にくくなります。この点からも、できるだけ規則正しい生活習慣を身につけることが重要と言えます。

まとめ

ナルコレプシーの症状は20~30年もたつと自然に治ることがあります。少なくとも、発症してからどんどん悪化していくのは稀です。

そのため、「薬を飲まなくても生活習慣に気をつけるだけで何とかなる」と考えてしまう方もいるようです(とくにナルコレプシーの症状が軽度の場合)。

ナルコレプシーの処方薬は副作用が強いものが多いので、薬をできるだけ使いたくないという気持ちもあるのかもしれません。

しかし、きちんと医療機関を受診して、しかるべき薬を服用することで、学業や仕事に打ち込めるようになるのも事実です。まずは専門の医療機関に行って、医師の話を聞いてみるようにしましょう。

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