むずむず脚症候群で病院にいく前に知っておきたいポイント

最近になって知名度が上がってきた「むずむず脚症候群」。医療機関の診察を受ける方も増えているようです。

しかし、一般にはまだまだ知られていない病気のため「どの科に行けばいいのか?」「どんな検査をするのか?」といったことが分かりづらいというのが現状です。

そこで、病院に行く際に気をつけることや、検査の内容などについてまとめてみました。

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何科を受診すればいい?

むずむず脚症候群という病気のことを詳しく知らない方は、整形外科や皮膚科を受診することが多いようです。

しかし、むずむず脚症候群は睡眠障害のひとつです。そのため、睡眠を専門としている医療機関にいくのがベストです。

たとえば総合病院の睡眠外来や、大都市であれば睡眠障害クリニックも良いでしょう。また、一部の神経内科、精神科、精神神経科などでもむずむず脚症候群を診てくれる可能性があります。

○ 受診に向いてる科

  • 睡眠障害クリニック
  • 睡眠外来
  • 神経内科
  • 精神科
  • 精神神経科

× 受診に向かない科

  • 整形外科
  • 皮膚科
  • 内科

現在では、むずむず脚症候群の知名度が上がってきたこともあって、上記の科でなくても対応してくれる可能性はあります。

ただし、足のムズムズ・イライラといった不快感は正確に表現するのが難しいものです。ほかの病気と間違えて診断されてしまうこともありえます。そうなると、せっかく処方された薬を飲んでいるのに、ぜんぜん症状が良くならない……と思い悩むことにもなりかねません。

こういったことを避けるため、できるだけ睡眠専門の医療機関にいくようにしましょう。

診察を受けるときのポイント

むずむず脚症候群かどうかを判断するときに決め手となるのが「問診」です。

本当は「検査」によってむずむず脚症候群を確定できればよいのですが、検査はあくまでも補助的なものという位置づけです。
(検査についてはあとで詳しく述べます)

では、患者側はどういった点に気をつけて問診を受ければいいのでしょうか。

重要なのは、むずむず脚症候群の代表的な特徴に当てはまっているなら、それをしっかり伝えるということです。

● むずむず脚症候群の代表的な特徴

  • 足の表面よりも中のほうに不快感がある
  • 朝や昼よりも、夕方~夜にかけて症状が発生しやすい
  • 安静にしているときほど、症状が発生しやすい
  • 足の不快感があるときは、じっとしていられない

上記の情報は、似たような病気と切り分けるときの手がかりにもなります。たとえば「アカシジア」という病気があります。これは常に身体を動かしていないと気が済まない点や、不眠を引きおこすという点でむずむず脚症候群に似ています。しかし、夕方~夜に症状が出やすいという特徴はありません。

また、脚の不快感を正確に表すのは難しいと思いますが、次のように表現されることが多いので参考にしてみてください。

  • チクチク、チリチリとした痛みがある
  • 足の中が熱を持っているような感じがする
  • 虫が這っているような感じがする

なお問診の際には、「親兄弟に似たような症状をかかえている人がいるかどうか」も聞かれます。これは、むずむず脚症候群の発症には遺伝的な要因もかかわっているからです。
(どういった遺伝子が関係しているのかは、まだはっきりと分かっていません)

診断を補助するための検査について

基本的には、先に述べた問診の内容によってむずむず脚症候群かどうかが判断されます。ただし、その情報だけで不十分な場合には検査をすることがあります。

1.血液検査

むずむず脚症候群の患者さんは、体内の鉄分が不足している場合が少なくありません。そのため血清フェリチン値というものを測定して、鉄分量を調べます。

フェリチンとは……

タンパク質の一種で、鉄分を貯めることができる物質。血液中に含まれるフェリチンの値を調べることによって、体の中に貯蔵されている鉄分量を推定することができる。

血清フェリチンの値が50 ng/mL 以下の場合、体内の貯蔵鉄を増やすために鉄剤を服用することが視野に入ってきます。

●血清フェリチンの正常値

男性: 20~250 ng/mL
女性: 5~120 ng/mL

血清フェリチン値がひと桁の場合、かなりの量の鉄剤を服用することになります。そうなると副作用の問題が出てきます(胃がムカムカする、吐き気がする、便秘や下痢になるなど)。そのため、体調と相談しながら鉄剤を摂っていく必要があります。

なお血清フェリチンの測定は、一般的な血液検査の項目には含まれていませんが、費用は3,000円くらいなのでそれほど高くはありません。

2.終夜睡眠ポリグラフ検査

終夜睡眠ポリグラフ検査は、センサーや電極を取りつけた状態で一晩眠って、脳波・眼球運動・筋肉の動きなどを測定する検査です。

この検査は、むずむず脚症候群の症状自体を調べるためではなく、「周期性四肢運動障害があるかどうか」を調べるために実施されます。

周期性四肢運動障害については別のページで詳しく述べていますが、簡単にいうと「眠っている間に足がピクピク動く、そしてそれが周期的に繰り返される」という睡眠障害です。

むずむず脚症候群の患者さんの5~8割が、周期性四肢運動障害も合わせて発症していると言われています。そのため、睡眠ポリグラフ検査によって周期性四肢運動障害が確認された場合、むずむず脚症候群にかかっている可能性が高いと判断できます。

終夜睡眠ポリグラフ検査は健康保険が適用になりますが、それなりの費用がかかります。3割負担の場合で20,000~30,000円が目安になります(差額ベッド代などの要因で費用は変わります)。

問診だけで診断がつけば、終夜睡眠ポリグラフ検査は実施しなくても問題ありませんが、検査する・しないは医師と相談して決めるようにしましょう。

まとめ

むずむず脚症候群についてはまだ解明されていないことも多いですが、その反面さかんに研究されている最中でもあります。

つまり、むずむず脚症候群の治療方法は日進月歩で進化しているということです。実際、ドーパミン受容体作動薬のひとつ「ニュープロパッチ」が2013年に新薬として登場しました。

これからも、新しい薬や対処方法などが登場する可能性があります。そういった情報を得るためにも睡眠専門の病院に行って、医師の話をしっかり聞くようにしましょう。

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