いびきを改善する方法とは? 5つの要因に分けてご紹介
前ページ「いびきはなぜ起こる?」で述べたように、いびきの原因は寝ているときに気道がせまくなることです。
ただし、一言で気道がせまくなると言っても、その要因は人それぞれです。ここでは、代表的な5つの要因に分けていびきの改善方法をご紹介します。
このページの目次
1.太ったことによって気道がせまくなった場合
人間は太ると「のどの内部」にも脂肪がつきます。この脂肪が気道をせまくしてしまうので、できるだけ取りのぞかなければなりません。
といっても、外科手術で取りのぞくことはできません。地道にダイエットをして脂肪を減らす必要があり、「食事に気をつける」「適度に運動する」の2点が大切になります。
男性の方は「ダイエットなんてしたことない」という方も多いと思いますので、ここでは簡単な方法をご紹介します。
とにかく野菜を食べる

まず食生活の改善ですが、一番大切なのは野菜を毎日しっかり食べることです。野菜はカロリーが低めなのにも関わらず体積が大きいので、空腹感を満たしてくれます。肉類やご飯などを口にする量が、自然と減っていきます。
(野菜を先に食べて、そのあと主食を食べるようにするとさらに良いです)
たったこれだけのことですが、半年続ければ目に見えて分かるくらい体型が変わります。
しかし、言葉で言うのは簡単ですが、野菜をふだん食べていない人にとっては面倒なことかもしれません。単身赴任をしている会社員の方などは「料理が面倒だからコンビニの弁当で済ませよう」という日もあると思います。
そういう場合は、スーパーやコンビニの野菜コーナーで売っているカット野菜でもかまいません。こうしたカット野菜は新鮮さが少し欠けているため、本来含まれているはずのビタミンの量は減っていますが、それでもおなかを満たすことはできます。
手軽にできる運動を取り入れる

痩せるためには運動も大切ですが、なかなか継続できない方も多いと思います。とくに仕事で疲れていると、外に出て運動するのが億劫になりがちです。「今日は雨だから明日にしよう」「ちょっと肌寒いからやめておこう」などと理由をつけて、三日坊主で終わってしまう可能性も高いです。
運動を続けるコツは「家の中でできる運動をすること」です。たとえば、エアロバイクやステッパーは家の中でできます。この2つはテレビを見ながらできるので、運動するまでのハードルがぐっと下がります。
↓場所をとらない&手軽にできるのでオススメです。
2.年齢にともなって上気道筋がおとろえた場合
のどの筋肉の中でも「上気道筋」がおとろえると、舌が気道深くに沈みやすくなり、結果的に気道をせまくしてしまいます。
これを改善するには、上気道筋を鍛えることが一番なのですが、残念ながら上気道筋をトレーニングする方法はあまりありません。
フルートやトランペットなどの楽器は、息を強く吐くので上気道筋をきたえることができるようです。ただ、こういった楽器を日常的に使っている人は多くないはずです。
ではどうすればいいのかというと、たとえば「あいうべ体操」というものがあります。これは口呼吸を治すときに用いられるものですが、舌の筋肉を鍛えることができます。
詳細 あいうべ体操で口呼吸を鼻呼吸に矯正:福岡の病院みらいクリニック
3.扁桃や口蓋垂のせいで気道がふさがっている場合
扁桃が大きすぎるために気道がせまくなっているときは、扁桃を切除するのも有効な対策になります。
扁桃には3種類ありますが、それぞれ手術の内容や方法は異なります。気になる点は医師からしっかり説明を受けるようにしましょう。
また、口蓋垂(こうがいすい)も手術によって小さくすることが可能です。一般的に「いびきの手術」というと、この口蓋垂まわりを手術することを指しています。専門的には咽頭形成術(UPPP)と呼ばれていてます。
この手術は粘膜を一部切り取るだけなので、1~2時間くらいで完了します。ただし、ほとんどの場合で全身麻酔をする必要があるため、手術後に1週間ほど入院しなければなりません。
なお、手術だけでいびきが完全に解消されるかというと、それは言いきれません。いびきは複合的な要因によって発生していることも多いからです。
たとえば首回りに脂肪が多く付いていたりすると、扁桃や口蓋垂を手術しただけではいびきは消えない可能性があります。こういう場合は、ダイエットなどの対策も一緒にやっていく必要があります。
4.口呼吸が影響している場合
眠っているときに口を開いていると、舌がのどの奥に落ち込むため気道がせまくなり、いびきが発生します。
口呼吸になってしまう原因は人それぞれです。ただ、アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎の影響が大きいと言われています。そのほか最近では、花粉症も鼻の通りを悪くする要因として注目されています。
鼻づまりの症状がひどい場合は、手術によって改善できる可能性もあります。アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎なら、レーザーで鼻の粘膜を焼いて、部分的に取りのぞく手術もあります。耳鼻咽喉科で詳しい話を聞いてみるといいでしょう。
「手術するほどではないな……」という方は、ブリーズライトなどのグッズを使ってみるのもひとつの手段です。もしこれを使ってみていびきが改善されたなら、鼻の状況がいびきに影響していることがはっきりします。
また、先に述べた「あいうべ体操」も口呼吸を軽減してくれるようです。アマゾンであいうべ体操の本のレビューを見たところ、いびきが軽減されたというレビューがありました。なので、口呼吸が原因でいびきが出ている場合には、効果が期待できると思います。
注意
一時的な口呼吸であれば問題ないですが、慢性的に鼻の通りが悪いのなら注意が必要です。いびき以外にも次のような症状が出てくるからです。
- ドライマウス
- 口内炎
- 風邪を引きやすい
- 歯ぎしり
5.アルコールや睡眠薬などが影響している場合

アルコールや睡眠薬は、筋肉の緊張をゆるませる作用があります。このとき筋肉がゆるみすぎると気道がせまくなって、いびきをかくことがあります。
お酒に関しては、体内で分解される時間を考慮すると、眠りにつく3時間前までには切り上げるようにするといいでしょう。夕食のときにお酒を飲む方は少なくないと思いますが、ダラダラと飲み続けるのは避けたほうが無難ということです。
「寝る前にお酒を飲まないとなかなか寝つけない」という理由で、お酒を飲んでいる方もいるかもしれません。そういう場合は、下記のページを参考にして寝つけない原因をつぶしていくのが効果的です。
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